TypeScriptの案件では「書ける」だけでは評価されません。実際の現場で重視されるのは、型設計・設定ファイルの運用・テスト体制・CI/CDによる品質管理まで含めた開発スキルです。これらを説明できるかどうかで、参画できる案件の幅や単価は大きく変わります。

特に近年は、React / Next.js / Node.js などと組み合わせた中〜大規模開発が増え、「とりあえずTypeScriptを使っている」レベルでは通用しなくなっています。本記事では、TypeScript案件で評価されやすい実務スキルを項目ごとに整理します。

tsconfigとstrict運用を理解しているか

多くの案件で最初にチェックされるのが tsconfig.json の理解度です。単に雛形を使うのではなく、以下を説明できると評価が上がります。

  • strict を有効にする理由とメリット
  • noImplicitAny / strictNullChecks の影響範囲
  • ビルド速度やDXとのトレードオフ

strict運用は初期コストがかかりますが、バグ混入率の低下やレビュー効率向上につながるため、品質を重視する企業では必須要件になりつつあります。

型設計(Type設計・Interface設計)の実務力

TypeScript案件で差がつくのが型設計です。評価されやすいポイントは以下です。

  • ドメインモデルを意識した型定義
  • APIレスポンス用の型とUI用の型の分離
  • Union / Generics / Utility Types の活用
  • any を極力使わない設計

特にBFF構成やGraphQLを使う案件では、「型をどう分離・共通化するか」を説明できるエンジニアは重宝されます。型設計は保守性と開発速度の両方に直結するため、設計経験があるだけで単価が上がるケースも珍しくありません。

Lint・Format(ESLint / Prettier)の運用経験

チーム開発ではコード品質の統一が重要です。そのため、多くの案件で以下が前提になります。

  • ESLint + TypeScript plugin の設定
  • Prettierとの競合回避
  • commit時の自動チェック(husky / lint-staged)

単に「導入したことがある」ではなく、「ルールをどう決めたか」「既存コードをどう修正したか」まで語れると実務経験として評価されやすくなります。

テストスキル(Jest / Playwright / Cypress)

TypeScript案件ではテスト実装の有無が単価に影響します。特に評価されやすいのは以下です。

  • Jest + Testing Library でのユニットテスト
  • Playwright / Cypress を使ったE2Eテスト
  • 型を活かしたテストデータ設計

テストが書けるエンジニアは「仕様理解力が高い」「修正に強い」と判断されやすく、設計工程にも関与できるため、結果として高単価案件につながりやすくなります。

CI/CD(GitHub Actions / GitLab CI)の実務経験

近年のTypeScript案件では、CI/CD構築経験があるかどうかも重要視されます。

  • 型チェック(tsc)の自動実行
  • Lint / Test の自動化
  • ビルド・デプロイの自動化

「ローカルでは動くが本番で壊れる」状況を防げるため、CI/CDを整備できるエンジニアはチーム全体の生産性を高められる存在として評価されます。

実務でよく使われる周辺技術

TypeScript案件では以下の技術とセットで求められることが多くあります。

  • React / Next.js
  • Node.js / NestJS
  • Prisma / PostgreSQL
  • REST API / GraphQL
  • Docker / AWS

すべてを完璧に使える必要はありませんが、「触ったことがある」よりも「設計・運用した経験がある」方が評価されやすいです。

スキルが単価にどう影響するか

実際の案件では以下のような差が出やすくなります。

  • 実装中心:月60〜70万円前後
  • 型設計・テスト・CI対応:月75〜90万円
  • 設計+品質改善+運用:月90万円以上

単価の目安や高単価条件を詳しく知りたい方は、TypeScript案件の単価相場と高単価を狙う条件も参考にしてください。

JavaScriptからの移行経験も強みになる

既存システムをJavaScriptからTypeScriptへ移行する案件も多く、以下の経験は高く評価されます。

  • 段階的な移行戦略
  • 型定義ファイル(d.ts)の整備
  • any削減の進め方

移行案件に興味がある場合は、JavaScriptからTypeScriptへ移行する実務手順の記事も併せて読むと全体像が掴みやすくなります。

スキルを案件選びに活かす

自分のスキルを正しく把握できれば、

  • 低単価の保守案件を避ける
  • 設計や改善に関われる案件を選ぶ
  • 将来的に単価を上げやすい案件を選ぶ

といった判断がしやすくなります。TypeScriptは今後も需要が高い言語のため、早めに実務スキルを整えておくことで安定した案件獲得につながります。

現在募集中のTypeScript案件を見ながら、自分のスキルと条件を照らし合わせてみるのもおすすめです。